Interview | 創り手のおもい

キッチンを中心とした豊かな暮らしの提案
Kitchenhouse 世田谷ショールーム
リニューアルオープン

株式会社TMJデザイン 専務取締役 田島 宗八インタビュー

住環境が注目されていない時代から、
キッチンで暮らしを豊かにする思いを胸に

日本が高度経済成長期まっただ中の1976年にKitchenhouseは誕生した。今でこそ当たり前のように使われている“住環境”という言葉が、その概念すら希薄であった時代に、いち早くキッチンを中心とした欧米並みの豊かな暮らしを提案したのである。以来、常に斬新で挑戦的な機能&デザインを発表し続けることで、主婦の作業場だったキッチンを住宅の表舞台に引き上げる重要な役割を担ってきた。

「Kitchenhouseの創業者は、1960年に大手百貨店である三越に入社。外商担当としてお客様に新しいライフスタイルの提案を行っていました。そこで現在の当社の礎のひとつであるホスピタリティサービスを学んだのです。 また、さまざまなハイエンドのお客様を訪問する中で日本では馴染みの薄い欧米の住環境というものに触れ、刺激を受けたのですね。その中のひとつがセントラルヒーティング。『真冬でも素足で過ごせる素晴らしい住環境や設備をもっと日本に広めたい』という思いが高じて、1970年にKitchenhouseの前身であるボイラー会社を立ち上げました」と語るのは専務取締役の田島宗八氏。その事業を通じて豊かな暮らし、憧れのライフスタイルを提案・提供するとともに、電気、ガス、水道などの設備の技術を手に入れたという。ホスピタリティサービスと設備の技術。実はこの2つが、Kitchenhouse誕生の大きなファクターになったそうだ。

「日本が大阪万博の余韻に湧いていた時期にヨーロッパに視察旅行に行った際、システムキッチンと出会ったのです。日本では、ようやく公団住宅が“憧れの暮らし”として注目されていた頃に、ヨーロッパでは家族みんなが集い、楽しむ場としてのキッチンが当たり前だったわけです。 これに衝撃を受けた創業者は、『キッチンから生活を豊かにしていこう』と考え、ヨーロッパキッチンメーカーの輸入代理店をスタートさせました」。しかし、いざヨーロッパ製のキッチンを輸入してみると、デザイン性には優れているものの水じまいが悪い。問題があって連絡を取っても担当者がバカンスだから1か月後にしてくれ。そういった文化の違いの壁にぶつかり、「1年後には自社工場を立ち上げてオリジナル製品をつくっていました。ホスピタリティと設備の技術を持っていたからこそ、日本の暮らしに合うキッチンを自らの手で生み出すことが出来たのです」。

キッチンだけではなく、空間の提案も。
新たな意思発信が、日本の暮らしを変える

キッチンの扉や引き出しに取っ手がないデザイン。赤などの斬新なカラーを用いたキッチン。家族が集う場所としてキッチンとダイニングをつなげたストレートダイニング…。今では当たり前のように普及していたり、また注目を集めている新しいスタイルは、実はKitchenhouseが開発・提案して来たものだと田島氏。その同社の高い機能性とデザイン、そして次の時代を見据えた新たなライフスタイルの提案を、より多くの方々にお伝えしたいという思いから、全国のショールームをリニューアル。2012年7月14日には、世田谷ショールームも再オープンした。

「Kitchenhouseの文化というものは、新しいことへのチャレンジであり、発信なのですね。これまでの歴史の中で技術とソフトが磨かれてきたわけですが、ここでもう一度、私たちの意思発信をしていこうというのが、リニューアルに込められた思いです。またリーマンショックや大震災など、日本経済に元気がない中、こういう時代だからこそ前向きな企業活動をしてメッセージを届けたい。世の中を盛り上げていきたい。そんな思いもありました」。

世田谷ショールームでは、1階から4階までがショールームフロアとなっており、各階ごとに素材やデザイン、空間提案など、同社ならではのキッチンが出迎えてくれる。どのキッチンにも同社の高い技術力とこだわり、斬新なアイデアが込められており、キッチンコンシェルジュであるスタッフからは、その熱い思いやKitchenhouseならではの機能・コンセプトを聞くことが出来る。

「ベースにあるのは、オーダーメーカーだから、何でもできますというだけではなく、我々としてはこうしていきたい、こうすればもっと豊かになるのではないかという提案なのですね。それが私たちの価値であり、リニューアルしたショールームの役割だと考えています」。

料理をつくり、家事をするだけの場所から、自然と家族やゲストが集まってくる場所に。そこに居ることで心がやすらぎ、豊かな気持ちになれるキッチンに。それらを生み出し、提供し続けていくことがKitchenhouseの存在理由だと田島氏はいう。さて、これからの日本のキッチンは、どう変化していくのだろうか。きっとKitchenhouseは、新しい驚きを私たちに届けてくれるに違いない。

キッチンハウス
株式会社TMJデザイン
専務取締役
田島 宗八
キッチンハウス
世田谷ショールーム

アクセス

世田谷ショールーム 外観

Light up × L Type

金箔&サボーナ ワインレッド

取っ手を無くした扉デザイン

リビングまでのトータルコーディネート