Concept
敷地は間近に郊外型のショッピングモールがあり、常に利用者の車が行き来して交通量が多く、さらに東西の隣地も駐車場のため日中の周辺環境は必ずしも良好ではない。しかし、施主は道路よりも敷地が4mほど高く、充分に広いことで周囲からの距離を取ることができる点が気に入ってこの敷地を手に入れ、この環境を最大限に生かす設計を望んでいた。
敷地の高低差がそのまま一層分となるのでRC造として敷地に挿入し、その上部にもう一層木造をのせた構成にとした。要望している諸室の機能がそれぞれ独立している以上どうしても個室を繋げただけの単調で離散的な内部構成になってしまうので、建物中央に中庭を設け、それを介して各室の視線が交錯するようにし、空間に奥行きや面積以上の広がりを得られるよう心掛け、また移動の際に視線が外へ向かい、自然を感じられる様に配慮した。主室のLDKのみ屋根を掛け勾配天井とし、北側の屋根上部から光をやわらかく取り込み、居心地の良い特別な空間とするとともに外観に個性を与えた。
Designer
鈴木 誠二
kobori 研築工房/SxL
東京支店
「別に日本一でなくてもいい。その街並みで一番の住まいを創りたい。」いつもそれを目指して設計しています。

建築家は施主様の「良きアドバイザーであるべきだ」と思う。どうしても施主様は、今の流行りに目を奪われることが多い。だが、住まいは20年、30年と使いつづけるものだ。一過性の流行りのデザインだと、飽きがきたり、街並みの中で浮いてしまうおそれがある。それを普遍的なものにしていくのが、建築家の仕事だと思っている。
日本一でなくてもいい。街並みに合っていて、長い歳月を経ても深い味わいを醸し出す住まい。その街並みでいちばんの住まいを創りたい…。