Concept
西側に5層の集合住宅が建ち並ぶこの敷地では、そこからの視線をどう遮るかが重要なポイントとなった。
この住宅を設計していく上で、自分なりにこだわりを持ち、ありきたりなモノに満足できないクライアントに対し、個性的デザインを前面に掲げた住宅ではなく、むしろ「シンプルに徹する」というアプローチを選択した。シルエットや平面計画は矩形を基本とし、建物を北側に寄せ、南側を庭とした。庭の南側にはプライバシーを確保するために塀を建て、西側は周囲を高い壁に囲まれたような圧迫感を避けるため、集合住宅からの視線範囲のみを遮ることとし、その手段として建物から南側の塀までブリッジをかけ、その上下部は視線がぬけるようにした。
このブリッジと庭、ドライエリアの縦のつながりを持たせることで、立体的なアウトドア空間を提供している。また、内部空間はパブリックゾーン、プライベートゾーンをそれぞれ東西方向に一列に並べることで、どこからでも庭が眺められるようになっており、庭を通し、自然すなわち光・風・雨・緑・空などを常に感じることができ、このシンプルな仕組みが飽きのこない空間を創り出している。
Designer
中村 晃
kobori 研築工房/SxL
大阪支店
「施主様に納得してもらいながら、施主様が望まれている以上のものを創りたい。あとで後悔したくないですから。」

最初にお客さまにコンセプトをはっきり説明し、納得してもらってからスタートする。お客さまの期待以上のものを建てたいと思う。お客さまにも後悔させたくないし、自分も後悔したくないからだ。
住まいは、家族がやすらぐための大切な空間。海外では建築家は医者みたいな存在だとよく言われる。「良い家を建てたら、カラダの調子も良くなる」と。その通りだと思っている。