Concept
母屋部分を残し新たに診療所と子世帯住居を建てる計画であった。子世帯住居部分に割り当たられた敷地は、東面には切り取った母屋をふさぐ壁が建ち、南面には診療所の壁が迫っていたが、逆にその壁を利用することを考えた。
まず、幹線道路からの騒音を遮断するために、道路面に住居と診療所をつなぐ3mの塀を建てる。そして2世帯の憩いの場を作るために母屋との間は3.5mを確保し、診療所との間は安定した間接光を確保するために80cm、道路側は狭いところで30cmの隙間を設け、LDKを配置した。
LDKの3面をガラスで囲い、その隙間すべてにデッキ材を敷いた。さらに2階をオーバーハングさせ、室内にも外部と同じデッキ材を一部敷くことで、内部と外部の曖昧な空間を作り出した。
ガラスを通し、隙間全体が視覚的に内部とつながる。その隙間を子どもたちが走り回り、内部と外部が一体となる外見からは想像がつかないような明るく開放的で豊かな空間が完成した。
Designer
中村 晃
kobori 研築工房/SxL
大阪支店
「施主様に納得してもらいながら、施主様が望まれている以上のものを創りたい。あとで後悔したくないですから。」

最初にお客さまにコンセプトをはっきり説明し、納得してもらってからスタートする。お客さまの期待以上のものを建てたいと思う。お客さまにも後悔させたくないし、自分も後悔したくないからだ。
住まいは、家族がやすらぐための大切な空間。海外では建築家は医者みたいな存在だとよく言われる。「良い家を建てたら、カラダの調子も良くなる」と。その通りだと思っている。