Concept
「たくさんの子どもを授かりたい」、「敷地全体をゆったりと使い、部屋ごとに庭が眺められ四季の移ろいを感じたい」という2つの要望を軸に計画をすすめた。
南側に配した離れの和室棟、東側の居間ゾーン、北側の個室ゾーン、敷地中央の浴室ゾーンの4つのゾーンとそれぞれに隣接する前庭に南側道路に面した外庭を含めた5つの庭を構成し、各庭には季節の移ろいをかじさせる植栽を施した。
子供部屋の前庭は初めからつくりこむのではなく、子ども達がこの世に生を受けたときに記念樹として苗木を植え、子ども達とともに成長していく庭とし、「一歩一歩、家族の歴史を刻み、絆を深めていく」という思いをこの庭に込めている。
「家庭」という言葉が示すように「家」と「庭」とは切っても切れない関係にある。「家」とは人が生活する場で、「庭」は自然が凝縮されたものであり、人は日常の中で自然をより身近に感じることで真の豊かさを享受できるのではないだろうか。
Designer
小山 信行
kobori 研築工房/SxL
小堀の住まい設計工房
「施主さまが言葉で表現されるのはごく一部。大切なのは、言葉に出てこない「真の思い」をどれだけ読み取れるかです。」

建築家としていつも心がけているのは、施主様の「真の思い」を読み取るということ。
建築のアマチュアである施主様が言葉で表現できるのは、思いのごく一部にすぎない。だから、プロはそこから深く掘り下げて「真の思い」を読み取らなければならないと思う。
戦後、日本の建築は大切なものを置き去りにしてきた。四季の風情。世代を超えて人々が継承してきた様々な文化。
それらを大事にして、次の世代につないでいくこと。日本に住んで日本で家を建てる建築家の責任はそこにある。